社労士(社会保険労務士)は、労務管理や社会保険手続きを支援する専門職として高い需要がありますが、本業としてだけでなく、副業としてスキルを活かすことも可能です。特に近年では、デジタルツールの普及により、在宅やフルリモートで対応できる案件が増加しています。また、土日や夜間といった空いた時間を活用して、柔軟に働ける点が魅力です。
本業が忙しくても、隙間時間を使って月数万円から数十万円の収入を得られるチャンスが広がっています。本記事では、社労士で副業で働くための仕事の探し方と
社労士取得後、さらにスキルアップする為の資格情報などを詳しく解説します。
自分のペースで働きながら収入を増やしたい方は、ぜひ参考にしてください!
社労士として副業を始めるには
アルバイトを見つける具体的な方法
1. 求人サイトを活用する
求人サイトは企業や団体が直接求人情報を掲載するページで、副業やアルバイトに適した案件も多く見つかります。以下は社労士向け求人を探す際におすすめのサイトです。
- Indeed
「社労士 在宅」「社労士 フルリモート」などのキーワードで検索すると、全国対応の求人がヒットします。
案件例:給与計算の代行、社保手続きの補助、短期のコンサルティング業務。 - ハローワーク
地方自治体や公共機関が募集する「行政協力」の求人を探す際に便利です。年金相談や労働相談の窓口業務など、資格を活かした安定的な仕事が見つかります。
2. マッチングサイトを活用する
マッチングサイトは、スキルを持つ個人と仕事を依頼したい企業や個人を結びつけるプラットフォームで、副業として柔軟に働ける案件が見つかります。以下のサイトが社労士向けにおすすめです。
- クラウドワークス
クラウドソーシング型の最大級プラットフォーム。助成金申請のサポート、給与計算代行、就業規則作成といった仕事がよく見られます。短期的なプロジェクトが中心ですが、実績を積むことで継続的な案件を得られることもあります。 - ランサーズ
こちらもクラウドソーシング型の大手サイトです。労務管理に関するコンサルティングや、労務書類の作成案件が見つかります。クライアントとのやり取りを通じて、企業のニーズに直結した経験を積むことが可能です。 - ココナラ
スキル販売型プラットフォーム。社労士の知識を活かし、「労務相談」「就業規則作成」「助成金のアドバイス」などをサービスとして出品できます。価格設定を自分で決められるため、自由度が高いのが特徴です。
3. 知人や人脈を活用する
- 企業や中小企業への提案
人事担当者や経営者とのつながりがある場合、自分の社労士資格を活かした支援を直接提案するのも一つの方法です。特に中小企業では、労務に詳しい人材を求めていることが多いです。 - 社労士のコミュニティに参加
社労士会や業界の交流会に参加することで、副業の案件や共同プロジェクトの情報を得られることがあります。
在宅や土日限定でできる副業例
- 助成金申請の代行
企業の助成金申請業務を代行し、成果報酬型で収入を得られる案件。特に中小企業向けの案件が多いです。 - 給与計算業務
在宅で対応可能な案件が多く、初心者でもシステム操作を覚えれば取り組めます。 - 就業規則の作成
中小企業向けに作成依頼が増加中。単価が高く収入面で期待できます。 - 行政機関の窓口業務
年金や労働相談の窓口対応など、地方自治体から委託される仕事。安定した収入を得られる点が魅力です。 - オンライン労務相談
Zoomや電話を使い、従業員の労務問題に関する相談を受ける業務。副業として取り組みやすい案件です。
注意点
- 副業のルール確認
副業が禁止されている場合は、本業に影響を与えないよう注意が必要です。 - 資格貸しは禁止
社労士資格を貸し出す行為は法律で禁止されており、重い罰則が科せられます。 - 確定申告の準備
副業収入が一定以上になると確定申告が必要になります。税務処理を怠らないようにしましょう。
社労士のスキルアップに役立つ資格情報
社労士としてのスキルをさらに磨くために、追加で取得すると役立つ資格や学習分野を紹介します。これらを副業の幅を広げるために活用しましょう。
特定社会保険労務士(特定社労士)とは
特定社労士は、通常の社労士業務に加えて、個別労使紛争の代理業務が行える資格です。
具体的には、労働審判やあっせんといった労使トラブルの解決を支援するため、代理人として活動できます。この資格を取得することで、以下のようなメリットがあります:
- 業務範囲の拡大:紛争解決分野での業務を請け負えるようになり、案件の単価が大幅に上がります。
- クライアントとの信頼構築:トラブル対応も含めたワンストップサービスを提供できるため、顧客満足度が向上します。
- 開業社労士としての競争力向上:通常の社労士との差別化が可能です。
特定社労士の取得方法
- 社労士資格を取得後、実務経験を積む
社労士資格を取得し、一定の実務経験(2年以上)が必要です。 - 特定社労士試験の受講
各都道府県の社労士会が主催する特別研修を修了することが条件です。研修では、労使紛争解決のための知識や技術が学べます。 - 特別試験に合格する
研修修了後、全国統一の特別試験に合格することで資格が付与されます。試験の合格率は30~40%前後です。
特定社労士資格の活用例
- 労働審判やあっせん代理業務
労働紛争が増加する中、企業からの需要が高まっています。 - 労務リスクの事前対策コンサルティング
トラブル防止のための就業規則改訂やアドバイスも可能です。 - 個人向けサービス
解雇や未払い残業代請求など、個人依頼者の相談に対応する業務も行えます。
労務関連の専門資格
- 行政書士
助成金や許認可申請の手続きに関する業務が行えるため、社労士業務と組み合わせることでワンストップサービスを提供可能です。社労士資格と相性の良い資格と言われています - 中小企業診断士
経営全般に関する専門知識を身につけられる資格です。中小企業向けのコンサルティング業務を追加で行えるようになり、助成金申請だけでなく経営支援の提案が可能になります。 - 衛生管理者
労働安全衛生に関する知識を持つ証明になります。労働環境の整備や衛生に関するアドバイスを行う案件で役立ちます。
ITスキル関連の資格
- MOS(Microsoft Office Specialist)
ExcelやWordのスキルを証明する資格。業務効率化に繋がり、就業規則作成やデータ分析業務に役立ちます。 - ITパスポート
ITの基礎知識を学ぶ国家資格。デジタルツールを活用する際に役立ちます。
コミュニケーション・心理系資格
- キャリアコンサルタント
従業員のキャリア形成をサポートする知識が学べる資格。労務相談において従業員とのコミュニケーションスキルを高めるのに役立ちます。 - メンタルヘルスマネジメント検定
ストレスチェック制度や職場環境改善を提案する際に役立つ知識を習得できます。
社労士として副業を成功させる具体的なステップ
副業案件を探す際のコツ
- 求人サイトで定期的にチェック:毎週同じキーワードで検索し、新しい案件を逃さない。
- マッチングサイトで実績を積む:最初は低単価の案件からスタートし、評価を積み上げていく。
- SNSを活用:TwitterやLinkedInで「社労士」「副業」などのハッシュタグをフォローし、案件情報を得る。
クライアントとの信頼構築
- 迅速なレスポンス:クライアントからの問い合わせには24時間以内に返答する。
- 納期厳守:信頼を得るためには、締切を守ることが最優先。
- 定期的なフォローアップ:案件完了後も継続的なフォローを行い、リピート受注に繋げる。
まとめ
社労士として副業を行うことで、資格を活かしながら柔軟な働き方で収入を得ることが可能です。在宅やフルリモート対応の案件、土日限定のアルバイトなど、ライフスタイルに合わせた仕事が増えているため、本業との両立もしやすくなっています。また、特定社労士資格を取得すれば、個別労使紛争の代理業務が可能となり、高単価で専門性の高い仕事に挑戦できます。
副業を成功させるには、求人サイトやマッチングサイトを活用し、適切な案件を探すことが重要です。さらに、労務管理ツールや書類作成ツールを導入して業務効率を高めることで、クライアントの信頼を得ることができます。
副業を始める際は、本業の就業規則や資格貸し禁止のルールを守り、確定申告など税務処理も忘れずに行いましょう。スキルを磨き、社労士の強みを最大限に活かして、安定的な副収入を得る道を開きましょう!