社労士試験は、労働法や社会保険に関する専門知識を問われる難関国家資格です。合格率はわずか5〜7%と低く、「社労士試験の偏差値はどのくらい？」「大学受験で例えるとどのレベル？」と気になる方も多いのではないでしょうか？
ただし、社労士試験を大学受験の偏差値で表すのは厳密には適切ではありません。なぜなら、大学の偏差値は「受験者の相対的な学力」を示すのに対し、社労士試験は「一定の基準を満たせば合格できる絶対評価の試験」だからです。
また、受験生のバックグラウンドや勉強時間によって難易度の感じ方が大きく異なるのも特徴です。
本記事では、
について詳しく解説します！
✅ 偏差値で表すのが難しい理由
- 資格試験は合格率で評価されるもの
→ 偏差値は「受験者全体の中での位置」を示すが、社労士試験は「合格基準を満たせば受かる」ため、そもそも概念が異なる。 - 受験者層が幅広い
→ 大学受験は高校生がメインだが、社労士試験は社会人や学生など様々な層が受ける。学力のバックグラウンドがバラバラなので、偏差値で単純比較しづらい。 - 勉強時間や対策次第で結果が変わる
→ 偏差値はある程度「生まれ持った学力」も影響するが、資格試験は「努力と学習時間」で合否が大きく変わる。
📌 じゃあ、社労士試験の難易度は？
偏差値ではなく、他の資格や試験と比較するとイメージしやすいかもしれません。
これらも一概には言えませんが、合格率で比較すれば
- 宅建（合格率15〜17%）よりもかなり難しい
- 行政書士試験（合格率10%前後）より難しい
- FP1級（合格率10%以下）と同等か少し難しい
- 司法書士（合格率4%前後）ほどの超難関ではないが、準難関クラス
また、「大学受験で例えるならどのレベルか？」という意味で言うなら、「偏差値60前後の中堅〜難関私立・国公立の受験レベル相当の努力が必要」という表現の方が適切かもしれません
🔹 社労士試験の難易度の目安
- 合格率：約5〜7％（難関国家資格の部類）
- 必要な勉強時間：800〜1,000時間以上（初学者）
- 主要科目：労働法、社会保険法、一般常識など広範囲
- 暗記だけでなく、法的思考力や実務理解も求められる
🔹 大学の偏差値であえて例えると？
冒頭でお伝えしたとおり、合格基準が決まっている絶対評価の資格試験を偏差値で表すのは適切ではありませんが、大学の偏差値であえてたとえるなら
社労士試験の難易度は、偏差値60前後の大学に相当すると考えられます。
✅ 大学偏差値 55〜60（中堅国公立・難関私立レベル）
📌 例：明治大学、青山学院大学、中央大学、関西学院大学、立命館大学、千葉大学 など
→ 努力次第で合格可能だが、しっかりとした勉強が必要。合格率が低いため難関寄り。
✅ 大学偏差値 60〜65（準難関国公立・上位私立レベル）
📌 例：筑波大学、横浜国立大学、大阪市立大学、上智大学、同志社大学、法政大学（法学部）など
→ 合格には相当な努力が必要。法学部の勉強と同じくらいの負担感がある。
✅ 大学偏差値 65以上（最難関寄り）
📌 例：早稲田大学（法学部）、慶應義塾大学（法学部）、旧帝大（東大・京大など）
→ 社労士試験は「超難関」とまでは言えないが、法律系資格の中でも上位レベルなので、これらの大学の一部学部と同等の難易度とも考えられるという声もありますが それは言い過ぎでしょう
🔹 社労士の難易度まとめ
- 大学受験で言うと、MARCH（明治・青学・中央など）〜地方国公立レベル（筑波・横国・千葉など）の学力が求められる。
- 試験範囲が広く、合格率が低いため、偏差値60前後の難関大学の試験と同程度の努力が必要。
- 早慶・旧帝大ほどの「超難関」ではないが、継続的な勉強が求められる点でそれに匹敵する部分もある。
🔹社労士は大学生でも取れる資格ですか？
社労士の受験資格は『学歴』『実務経験』『厚生労働大臣の認めた国家試験合格』の三つあります
この中のいずれか1つを満たしていれば受験が可能です。
大学在学中の場合、以下のような条件が適用できます
験資格コード02
大学（短期大学を除く）における修得単位数
| 受験資格 | 提出書類（受験資格証明書） |
|---|---|
| 上記の大学（短期大学を除く）において62単位以上の卒業要件単位を修得した者 上記の大学（短期大学を除く）において一般教養科目と専門教育科目等との区分けをしているものにおいて一般教養科目36単位以上を修得し、かつ、専門教育科目等の単位を加えて合計48単位以上の卒業要件単位を修得した者 | 大学の成績証明書又はその写し |
受験申込みのとき、大学在学中は『成績証明書』によって受験資格があることを証明することができます
📌 社労士試験の全科目一覧
社労士試験は、大きく「労働科目」と「社会保険科目」の2つに分かれています。
🟢 労働科目（6科目）
- 労働基準法・労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法（労災法）
- 雇用保険法
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律（徴収法）
- 労働組合法
- 労働に関する一般常識（労働一般）
🔵 社会保険科目（3科目）
- 健康保険法
- 厚生年金保険法・国民年金法（年金）
- 社会保険に関する一般常識（社会保険一般）
この中で、特に僕が受験生の時難しいと感じた科目TOP3を紹介していきます！
📌 社労士試験で一番難しい科目ランキングTOP3！
僕にとって、理解が難しい科目のワースト３を紹介します。
といいますか、合格できた時でさえ まだ完璧に理解できていない事がたくさんあります。
僕は、一般企業の総務課で勤務していたので、実務とかけ離れた科目は、現実味がなく中々理解ができませんでした。同じ境遇の方は 似た感想をお持ちになるのではないかと思います。
🥇 1位：年金（厚生年金保険法・国民年金法）
📌 難易度：★★★★★（最難関）
📌 理由：制度が複雑＆暗記量が膨大＆計算問題が多い
一番はやはり、この科目です。私の7年間の受験経験の後半では、点数を取れるようになりましたが
すっかり理解できて、『得意科目』ですと言える訳ではありませんでした。
仕事でも、あまり年金に触れる機会が無かったので、最初は解らない事ばかりでした。やはり実務で身近な労働基準法が好きでしたし、理解しやすかったです。
年金科目は、「厚生年金保険法」と「国民年金法」の2つから成り立っており、社労士試験で最も受験生を苦しめる科目です。年金制度は支給要件や計算ルールが非常に複雑で、暗記量が膨大なうえに、試験では細かい知識が問われるため、理解が追いつかない受験生が多いです。
✅ 難しいポイント
- 老齢年金・障害年金・遺族年金の支給要件や金額計算が複雑
- 国民年金と厚生年金の違いや併給調整を理解するのが難しい
- 法改正の影響を受けやすく、毎年の変更点を把握する必要がある
🔹 対策方法
- 年金の基本ルールを図解で整理し、支給要件を理解する
- 頻出の計算問題を何度も解いて、計算ミスを減らす
- 最新の法改正情報をチェックし、改正点を重点的に学習
年金科目は、暗記だけではなく「仕組みを理解する」ことが重要です。早い段階から学習を始め、試験直前に総復習できるよう計画的に進めましょう。
🥈 2位：雇用保険法
📌 難易度：★★★★☆（かなり難しい）
📌 理由：給付の種類が多く、計算問題が多発する
次は雇用保険法です。これも、実務に関係しない所の原因が大きいです。雇用保険の加入、喪失、事業所が申請する給付は実務で行いますが、失業給付は個人が受けるものなので、そこが中々覚えられませんでした。また失業給付は、特に種類が大きく 暗記することも多かったので 一番嫌いな科目でした
雇用保険法は、失業給付や育児休業給付、教育訓練給付など、さまざまな給付制度が規定されている科目です。特に**「給付額の計算問題」が多く、支給条件を覚えるだけでなく、計算に慣れる必要がある**ため、多くの受験生が苦戦します。
✅ 難しいポイント
- 基本手当・高年齢雇用継続給付・育児休業給付など、種類が多い
- 支給要件や給付額の計算が細かく、間違えやすい
- 改正が多く、古い情報で勉強するとミスにつながる
🔹 対策方法
- 支給要件・給付額の計算式を一覧表にまとめて整理する
- 計算問題は繰り返し解いて、パターンを覚える
- 最新の法改正をチェックし、古い情報を使わないよう注意する
雇用保険法は、「暗記＋計算力」が求められる科目なので、早めに計算問題を解く練習を始めることが合格へのカギです！
🥉 3位：労働に関する一般常識（労働一般）
📌 難易度：★★★★☆（かなり難しい）
📌 理由：出題範囲が広く、何が出るかわからない
「労働一般」は、労働法や労働市場に関する幅広い知識が問われる科目ですが、範囲が広すぎるため、何を重点的に勉強すればいいのか分かりにくいのが最大の難点です。
✅ 難しいポイント
- 労働関係の白書や統計データが出題され、最新情報を把握する必要がある
- 労働法だけでなく、社会的な問題や労働市場の動向なども出題される
- 過去問の傾向が一定ではなく、対策が難しい
🔹 対策方法
- 最新の白書や統計データを確認し、よく出るテーマを重点的に学習
- 労働法の基礎知識を整理し、労働市場の動向と結びつけて理解する
- 過去問を解きながら、頻出テーマを把握する
労働一般は、事前に予測が難しい科目ですが、出題傾向をつかみ、最新の統計データや白書をチェックすることで、ある程度の対策が可能です！
📌 まとめ
✅ 🥇 1位：年金（厚生年金・国民年金） → 制度が複雑＆計算問題が多く、暗記量も膨大！
✅ 🥈 2位：雇用保険法 → 給付種類が多く、計算問題が頻出するため要対策！
✅ 🥉 3位：労働一般 → 範囲が広く、最新の統計データや白書の学習が不可欠！
社労士試験は、「社労士 難しすぎ」と言われる難関資格ですが、適切な学習戦略を立てれば「社労士 簡単だった」と感じることも可能です。苦手科目を克服し、合格を目指しましょう！
まとめ
✅ 社労士試験を偏差値で表すのは厳密には適切ではないが、大学受験レベルで例えると偏差値60前後（MARCH・地方国公立レベル）
✅ 社労士試験は大学生でも受験可能だが、学歴要件を満たす必要がある
✅ 社労士試験 難易度ランキング
✅ 🥇 1位：年金（厚生年金・国民年金） → 制度が複雑＆計算問題が多く、暗記量も膨大！
✅ 🥈 2位：雇用保険法 → 給付種類が多く、計算問題が頻出するため要対策！
✅ 🥉 3位：労働一般 → 範囲が広く、最新の統計データや白書の学習が不可欠！社労士試験は大学生でも受験可能だが、学歴要件を満たす必要がある
「社労士 難しすぎ！無理ゲー！」と思う人もいれば、「社労士 簡単だった」と感じる人もいます。
計画的な学習と徹底した過去問対策が合格へのカギです！興味のある方はぜひ挑戦してみてください！
